2011/07/17

hope & home


住宅系雑誌復興応援プロジェクト「hope & home」のキックオフミーティングがありました。







モダンリビングの下田編集長の呼び掛けで7誌が集まりました。



東日本大震災が、建築、住まい、暮らしに与えた影響はあまりに大きく、その現状を冷静に見つめ、住宅系雑誌にできることを考えていこうというものです。



私たちに何ができるのか・・・




改めて考えると自分たちの無力さに直面せざるを得ません。




それでもできることを・・・




各誌の編集長や営業スタッフが集まり、意見を交換します。



被災地の現状を知り、浮彫にされた現代の「住宅」の問題点を拾い出し、そこからこれからの「家」や「暮らし」のあり方を見出すこと。そしてそれを全国に発信していく、それが私たちにできること。


誌面をつくるだけでなく、イベントを行ったり、支援プロジェクトに参加したり、いろいろな活動をしていきたいと思います。



ありそうでなかった、複数雑誌のコラボレーション企画

みなさん、応援よろしくお願いいたします!!!



★まずは、8月初旬に各誌編集長が参加するhope & homeブログを立ち上げる予定。うーん、さすがにそこでは美〇編集長とはいいづらいなぁ・・・。ビミョーのビ、いやビルダーズの「ビ」ということで、ビ人編集長は?というスタッフからの意見がありました。さて、どうしましょう。

2011/07/14

パッシブデザインコンペ


パッシブデザインコンペの公開審査に行ってきました。



檀上では、1次審査の通過者がプレゼンテーション
200名以上が来場し、審査の行方を見守っています。


審査委員は野沢正光氏、小林光氏、清家剛氏、中野淳太氏、中村好文氏、難波和彦氏、涌井史郎氏。大御所7名から、厳しい質問を受けて発表者がたじろく場面もありました。



そんな厳しい審査を切り抜けて大賞を受賞したのは・・・




「二地域居住のためのロハスの家」
福島県のロハスの家(エントリー名)さん。
仮設住宅からはじまるサスティナブルな計画


パッシブデザインを取り入れた木造仮設住宅の提案。


建築としてのデザインは、???だが、まさに今、建築業界が「社会に向けて訴えていかなければならないメッセージ」が込められた作品。その着眼点が評価されました。

★詳細はビルダーズ06号(8/27発売)にも掲載します。



ちなみに私が勝手に選んだビルダーズ大賞は・・・・


住まい手・ライフスタイル部門のコレ
↓↓↓
「レッツ!ソーラークッキング」
ひよこ2号さん


小学生の男の子の「ソーラークッカー」実験手記


太陽の熱だけで、ふかしいもや、ゆでたまご、蒸しパンなどをつくるというのです。




ふかしいもが、1時間30分でできたらしい。



子供たちの自然エネルギーへの好奇心を、このようなカタチで満たし、その魅力をのびのびと学べる機会をつくること。長い目でみたら、社会のパッシブデザイン化には、これが一番効果的のように思いました。



★審査委員長の野沢正光さんが「パッシブデザイン」に代わる、分かりやすくて覚えやすい呼び方を募集したところ、あまりいいのがなくて、結局パッシブデザインに落ち着いたそうです。

2011/07/11

ヤマガールに誘われて


ヤマガールの友人に誘われ、高尾山に行ってきました。

この暑い中、なぜ山登り?!




でも大丈夫でした!

山の中は木が日陰をつくり、水辺からは涼しい風が流れてきます。
アスファルトの道のように足元からくるムンとした熱気もありません。


自然って気持ちいい!



オオムラサキの雌を発見しました!
金色の羽の裏がとてもゴージャス。

羽化したてだったのか、カメラを近づけても逃げません。

準備体操をするかのように羽をゆっくり動かします。
羽は雌が茶色で、雄が紫色だそうです。



山歩きのお楽しみも・・・


エネルギーの補給に


頂上の茶屋で


誘惑に負けて



次号、ビルダーズ06のヒット祈願と運試しもしてきましたよ


じゃーん

梅雨も明けたし、本腰入れます!!!


★頂上まで3.3㎞、ちゃんと登れましたよ。ただ、ふくらはぎ&お尻の筋肉痛が・・・。

2011/07/09

ビルダーズ学校 修了!

更新が随分と滞っていました。すいません…。


昨日と一昨日は、ビルダーズ学校がありました。
受講者39名

間取りの岸先生
建築家・吉田圭二氏が考案した、「間取り係数」を使ってプランニング。
実際に間取りの演習問題もやりました。


岸先生は、なんと39歳。
(私と4つしかはなれていないなんて!)


防火の安井先生と並ぶ、超期待の若手先生です。



インテリアの講座は、建築家・村上氏とフリー編集者・大菅氏のかけあい講義
特に照明の話に関心が集まりました


2日目は、愛され建築家の伊礼先生の授業からスタート
4時間びっちり伊礼智の住宅設計作法。
ちょっとかじるくらいじゃ、伝わらない!と思ったので、
ちゃんと味わっていただくために4時間お願いしました。

そして最後は炎の授業。

安井先生は何でも燃やします

このイラストも話題になりました(笑)



講義が終わった後は、やっぱり懇親会。
これがなくちゃ、終わった気になりませんね。


 
お酒が入ると、生まれたてのような顔になる岸先生。
後ろのリスみたいな伊礼さんにも注目です(笑)


受講者の方に感想を聞いてみました。


「充実した内容で、すごく刺激を受けました!」


ありがとうございます(涙)


悪かったところも聞いてみました。

え・・・?


美人と思ったら、微妙だった?


とりあえず隠しておきますから、許してください(笑)
ビルダーズ学校の収益が上がりますように(笑)


お疲れさまでした~!

2011/06/28

Less is More


「より少ないことは、より豊かなこと」


建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉です。100年ほど前の言葉ですが、最近では、ライフスタイルのあり方を示す言葉として使われているようです。



「レスモアで行こう!」 


「大切なことだけに絞れば、もっと素敵なウエディングができる」


あるウエディングサイトのキャッチコピーです。
↓↓↓↓
「ウエディング」を「家づくり」に置き換えてみてください。
 

「ささやかな幸せ」を大切にする時代。あれもこれもと贅沢はせずに、不必要なものをそぎ落とし、シンプルに生活することのほうが「豊か」で「かっこいい」。流行の「断捨離」も、その表れといえるでしょう。


「大切なことだけに絞れば、もっと素敵な家づくりができる」


その通り!!

「大切なことだけに絞れば、もっと素敵なビルダーズができる」



06号(8/27発売)もがんばります!

2011/06/20

浦安の傾き修正工事

浦安市弁天の高級住宅街にあるK邸。建ててから、わずか10ヶ月後に震災にあいました。大きな被害はなかったものの住宅が6~8cm傾いたため、沈下修正工事を行うことになりました。ここでは、その工事の様子を紹介しましょう。


【工事内容】
建物の外周に耐圧版ジャッキを設置し、
建物の内部はウレタン注入工法で修正

耐圧版ジャッキは合計11箇所(■部分)に設置
 

 ちなみに傾き具合は・・・
左下隅部をゼロとすると右上隅部が-81mm(外壁水切位置で計測)


簡単に言うとこんな感じです
↓↓↓↓
すいませんッ!81cmではなく81mmです。

ちなみに室内を同じように測ると、傾きは-68mmだったそう。
実際の生活性を考えて、-68mmをゼロに近づけることが目標になります。


耐圧版ジャッキの数や設置する場所は、建物の重さや傾き加減で決めていきます。ジャッキの数が多ければ多いのほど、持ち上げるのも支えるのも簡単になりますが、その分コストもかかります。
「ちょうどいい」数を計算して決めるのが、プロの業。コストを考えれば、設置数は少ないほうがいいのですから。

耐圧版の設置には3~4日かかります。
 建物の外周部(ジャッキ設置場所)に穴を掘ります

 上から見るとこんな感じ。
チラっと見える赤いのがジャッキ。

 下に鋼板が敷いてあります。
(写真は木材をかませているが)


イラストにするとこんな感じ
↓↓↓↓
基礎を持ち上げると、中に空洞ができます。
この空洞をどうするかが1つ問題となります。

もう1つ、基礎の中梁は、どのようにして持ち上げたらよいでしょう?

同じようにジャッキを設置するという方法があります。
その場合は、中梁まで掘り進めていくことになります。


K邸では、床下(基礎)にもぐり込んで、そこから基礎下にウレタンを注入するという方法を選びました。

↓↓↓↓
黄色い部分がウレタン樹脂。


床下へは台所の床下収納から入ります。


黒いチューブを通ってウレタンが注入されます


外側の穴を見てみると、ウレタンがあふれ出していました。
K邸では、300~400kg(3~4立米)のウレタンが使用されたそうです。


耐圧版設置に3~4日。
傾き修正に1日(半日程度)。
穴埋め・清掃に1日。
実質工事日数は6日間でした。


こうしてK邸では、最終的に室内の最大傾き-68mmが-2mmまで修正されました。



  さて、気になるコストですが・・・




合計 約380万円



K邸の場合、国や自治体の補助金が200万円程度あったため、実質180万円程度の出費だったそうです。



もっと安くできる方法はないのか・・・・?



被害の状況、地盤の特性などいろいろあるので、
必ずしも安いとは言えませんが、
「基礎上」で傾きを直す方法があります。
↓↓↓↓
以前紹介した、曳家の岡本直也さんの登場です。

基礎ではなく、家を持ち上げて、基礎のレベル修正をしたり、基礎を新設したりする方法。特に傾きがひどいケースは、基礎下から持ち上げるよりも、基礎上で修正したほうが手間もコストも少なくてすむようです。


沈下修正には、さまざまな方法があります。今回、K邸では2つの方法を組み合わせて工事がなされていました。通常、ジャッキアップ工法とウレタン注入工法は、ライバル同士。互いの欠点を指摘しては、自分たちのメリットを強調してきました。
しかし、どの工法にも長所短所がありますから、それぞれの長所をうまく使いこなすという柔軟な発想が大事ですよね。違う工法を組み合わせる、すなわちハイブリッドというのは名案ですね。


工事終了後、工事会社の方が言っていました。


「家は直るもの」


そう、家は直るんです!


★K邸の傾き修正工事には、フジテレビの目覚ましテレビも取材にきていました。23(木)7:20~7:30に放送予定とのこと

液状化の名残

いくら復旧が優先だからって、もうちょっと何とかならなかったのでしょうかね・・・

つぎはぎアスファルトに、飲み込まれていくかのよう。

今にも沈んでしまいそうです。


江東区辰巳での液状化の名残・・・