2016/01/08

建築家・堀部安嗣のリノベーション9事例を掲載

 


『建築知識ビルダーズno.23』

  全国書店で発売中!!!

 

 

すでにあるものに敬意を払いながら、
より魅力的な空間に仕上げていく堀部流のリノベーションをご堪能ください。



「形ではなく、奏でる音で勝負する」



chapter.1

負マイナスから正プラスへ


建築家の改築の仕事は、負(マイナス)からゼロではなく、
正(プラス)までもっていかなければならない、きわめてレンジの広い仕事である。







chapter.2

窓際を美しく、味わい深く

開口部のしつらえひとつで、空間はガラっと変わります。
この章では、既存の窓を残し、窓際の工夫で空間のプロポーションを整えた例を紹介。









chapter.3

新しい手法やデザインの開発

新築は、自分の手癖や手法を基本にして設計しますが、
改築では、今までの手法が通用しないことがあります。




しかし、もう一度初心に戻って問題解決挑めば、
それが新たなデザインや手法の開発につながります。
これこそ、改築の醍醐味ではないでしょうか。



写真は、ほとんどが堀部さん自ら撮影したもの。

chap.3東伊豆のマンションのキッチンを撮影する堀部さん



chapter.4

時を刻み、住み継がれる住宅

1つの枠組み(同じかたち)のなかで、仕組みの理解が共有されていれば、
皆が納得できるディテールになっていれば、修理を継いで次につなげられるのです。







次回の建築知識ビルダーズの特集は・・・

「宮脇檀入門」

2/27(土)発売です。
お楽しみに!


2015/08/28

豪華メンバーが勢ぞろい!中村好文・竹原義二・伊礼 智・西方里見・小谷和也

 

 『建築知識ビルダーズno.22』

  全国書店で発売中!!!

 

 

豪華メンバーの実例とともに届ける
住宅設計という仕事の魅力。

住宅を「ものづくり」として捉えたとき、
そうでない住宅と何が違うのか・・・?



【第1特集】

「職人仕事が生きる家」


中村好文さんの家具のような
手触りのよい空間

景色を眺めるだけの小屋は、Jパネルでつくられたもの 


「小屋へおいでよ!」展の設営裏話も


 藤森照信さんに「きちがいか」と言わしめた
竹原義二さん自邸の壮絶な施工の話

すべてが広葉樹!!


【特別企画】
伊礼智の考えるエコ住宅

性能の先の心地よさが具現化された
「つむじi-works2015」を徹底解説

開口部をどうつくるかが肝です


そして・・・・
役に立つこと間違いナシ!

【第2特集】
マンションリノベの達人
マスタープランの木を生かすデザイン術


マスタープラン・小谷和也さんの造作詳細図を多数掲載!





【好評連載】
最先端の断熱・エコ住宅はこうしてつくられた


エコ住宅博士の西方里見さんの平屋Q1住宅

窓&設備のテクニック
 




住宅の仕事って面白い!



2015/06/15

造園家・荻野寿也の美しい住まいの外構・造園





 『建築知識ビルダーズno.21』

  全国書店で発売中



今、日本で最も忙しい造園家の1人
荻野寿也さんの特集です。

表紙の写真は、建築家・彦根明さんがi-phoneで撮影



住宅がみるみる美しくなる


そんな魔法のテクニックを


住宅6事例とともにご紹介!



名作!と荻野さんがうなった建築家・伊礼智さんの
「下田の家」

手すりの詳細図も公開しています






 荻野さんと出会って、外構・造園の魅力がぐっとあがって、
今や行列のできる人気工務店となった例も



鹿児島のベガハウス



静岡の扇建築工房 



 荻野さんの造園手法が全部詰まっているといっても過言ではない
三井ガーデンホテル京都新町 別邸


ぜひ、一度、訪れてみてください。夜が一段ときれいです。


 見ごたえ、読みごたえある内容です!


この号のもうひとつの目玉は、
ハンディサイズの付録小冊子。
「伊礼智の旅の実測スケッチ」




建築を見る旅に出たくなります





このほか、住宅設計に役に立つ実務情報がいっぱい!


『西方里見の最新・エコ住宅』


『田中工務店の納まり外部編』


『性能向上リフォーム補助金ガイド』



次号(8/27発売)もお楽しみに!!

2015/04/19

三人三様の流儀 取材ツアー②

建築家・竹原義二さんの自邸「101番目の家」を、
好文さん、伊礼さん、ライターの金田さんと訪問しました。


「大地と一体になった建築」と好文さんが言うように、
自然そのもので構成されたような住宅でした。

外観。地下1階、地上2階(ロフト付き)



























敷地は30坪と、決して広くはありませんが、
斜面を利用してトータルで3階建て。
高さは隣の2階建てよりも低くなっています。


写真で見るより、ずっとコンパクトにまとまった住宅です。






















コンクリートの壁に開けられた丸い孔は、室内まで貫通。



格子も1本1本、個性が違うものを組み合わせて。

竹原さんの手にかかると、個性の違うもの同士が、
けんかをせず、美しくまとまります。
















格子戸を開けて中に入ります。



1階は土間とダイニングとキッチン。
好文さんの向こうの壁に孔が見えます。
冬は新聞紙を詰めてあるとのこと(笑)
寒かったら、孔を塞げばよい、という考え方。

小さなはしごは、2階の書斎への近道。






















伊礼さんは、天井高さをチェック。
2000mmくらいかな。

広葉樹の柱と梁は、全部で18種類。
すべて買い手のつかなかった傷物の南洋材を使っています。
柱1本1本が外壁(間にガラスを入れている)。
大胆過ぎる!!!でも美しいからスゴイ。


寒くないですか・・・?

竹「寒いよ。もう慣れた。よその人はみんなうちに来てコートを脱がない・笑」



断熱は・・・?

竹「この家はしていないよ。お客さんの家はちゃんとやるけどね」



キッチンには奥様のメモが





















竹原さんはとても愛妻家です。




















ダイニングから中庭が見えます。
2階に行くには、はしごをのぼるか、
一度、外に出て階段であがります。






















隣家との境の壁には、
鉄板と木材を組み合わせて。






















中庭が上下に部屋と部屋をつなぎます


地下には浴室・洗面室。
そうです、竹原邸は外を通ってお風呂に行きます。

奥様に聞きました。
寒くないですか・・・?

奥様「温かい場所に行けると思うと、寒くない・笑」

とにっこり。





木材の存在感がしっかり伝わってきます。
築12年ということですが、木材が艶々している!


ちなみに施工期間は、なんと1年10カ月!
1つの工務店が、仮枠からコンクリートから、左官まで
全部やったそうです。

それはたいへんだったでしょうね(笑)


窓の向こうは、娘さんの部屋。コンクリート打ち放しで、
やっぱり孔が空いていました(笑)



























窓枠を強調するようにつくるのは、
好文さんや伊礼さんとは違う、竹原流。


















地下には音楽や映画を楽しむ部屋も。
地下といっても傾斜地に建つので、外とつながっています。




地下からはハシゴをのぼって、1階ダイニングへ。
はしごの先の長さが違う、そんな遊び心も楽しい。


家の中をぐるぐる探検して、3人が落ち着いたのは2階の畳の部屋。



















3人3様の建売住宅をやりたいね、との話で盛り上がりました(笑)
同じ金額、同じ条件で3人が建てたら、どんな家が並ぶのでしょう・・・?


畳の部屋のそばにはテラスがあって、
部屋のように家具がしつらえてあります。

 

この家には、部屋と部屋を仕切る建具はありません。
建具は、すべて外と仕切るために使われています。


内部と外部が半分ずつ。 


すべての部屋が外とつながっている家。






寒いとか、暑いとか、バリアフリーだとか、
そういうものを超える空間の魅力を体験しました。

2015/03/21

三人三様の流儀 取材ツアー①


6月発売予定の書籍
『住宅建築家・三人三様の流儀』


建築家の中村好文さん、竹原義二さん、伊礼智さんの3人が
住宅設計の仕事について、ただただ語り合うという企画です。


3人がお互いの実例を見学する取材旅行を決行しました。
「京都サロン」のダイニングで











































第1弾は、伊礼さん設計の京都サロン。
松彦建設さんのモデルハウスです。


好文さんと竹原さんは、
伊礼さんの工務店との付き合い方に興味深々。



「設計を真似されることに抵抗はないのか?」



「なぜ、わざわざ工務店を育てるのか?」



「伊礼さんの目指すところは、どこなのか?」



これに対して、伊礼さんは「設計の標準化」による
住宅の質の向上で応えます。




設計力をあげ、質の高い住宅をつくる工務店が増えることは、
日本の住宅にとって幸せなこと。



たとえそれが設計事務所にとって歓迎できないことだとしても。



住宅を取得する年齢も、家族形態も、住まいに対する価値観も、暮らし方も多様化し、
消費者は「家がほしい」と思ったら、「誰に依頼するか」よりも前に「どのような家がほし
いか」についてたくさんの取捨選択を迫られる。
だから自分たちにぴったり合う住宅を建ててくれれば、設計事務所や工務店、ハウス
メーカーといった業態は関係なくなっている。



「どんな住宅をつくるか」で選ばれる時代。



より競争がシビアになっているのかもしれません。




京都サロンは気持ちのよい場所がいっぱいでした。

1階寝室の木製格子の窓と竹原さん




「建具が気持ちええ。触ってって語りかけているようだ」(竹原さん)





2階リビングの窓際に造り付けたソファに座る伊礼さん






















「窓際にはデザインの可能性がまだまだある」(伊礼さん)





ウッドデッキに座っているのは、ライターの金田麦子さん。略して金麦























塀が低いので、座っても遠くの山まで眺められます。





室内から庭を眺める






















造園は荻野寿也さん。砂利で川の流れを表現します。




塗り壁の外観は、端部の仕上がりがとてもきれい




塗り壁と吉野杉で丁寧に仕上げられた京都サロンは、
内も外もやさしい空気に包まれていました。



窓や景色との関係を考えて、塀の高さを変えています











































最後は、好文さんの提案で、塀から顔を出して記念撮影(笑)






















松彦建設さん、ありがとうございました!



次回は、竹原さん設計の101番目の家。
近々、アップしますのでお楽しみに。




京都サロンは、建築知識ビルダーズno.20でも紹介しています。